烏日記

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【550km??】50ccバイクで静岡県を横断ツーリング 出発編 藤沢~沼津港【プレスカブ50】【スーパーカブ】

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いざ出発

 だいたい午前2時に家をでた。旅行を行ったのが2月だったので海に面している藤沢といえどクソ寒かった。だいたい5度前後だった気がする。まあそれでも雪国生まれのからみにはとても暖かく、生まれた地域ではこの時間はマイナス3度とかが普通なので出発時点ではまだ余裕があった...まだ余裕があった...

 国道246号線を使い海老名から厚木、伊勢原鶴巻温泉、秦野と小田急でおなじみのルートと並走していく。50ccなので時速30kmしか出せないので厚木に出るまで一時間かかり正直この旅行を計画したことに段々と後悔してくる。クソ寒い中がんばって松田町までたどり着き御殿場行きのルートへ向かう。

 箱根峠越えルートを選択しなかった理由は2つあり

  1. 時期的に路面凍結しており、ノーマルタイヤのプレスカブでは非常に危険
  2. 箱根峠を越えたことは一度経験したことあり、非常に険しく走行できてもギアを一速にして時速10km前後で走らざるおえない場面が多かった。あと熱ダレやオーバーヒート手前までエンジンがアチアチになるので危険(過走行車なので...)

なので時間はかかるが安全で車通りも少なそうな御殿場ルートを選択したのだが、午前4時の段階でもトラックが多く、少し路面凍結してる場所もありなかなか怖かった。こっちは時速30kmで走ってる中で時速60kmの巨体がビュンビュン来るわけだから命の危険を常に感じながら走る感じ。自分の操作ミスが命取りになるから運転に一心不乱に運転した。

 

 それよりも一番つらかったのは鮎沢や静岡県小山町あたりの気温がマイナス3度下回っていたのが堪えた。バイクの走行中の体感温度は走行中の気温からだいたいマイナス5度くらい下がるらしく、いくら寒さ対策をしても凍傷になるんじゃないかというぐらい寒かった。

 長野へ行ったときは11月で、寒さ対策ゼロで甲州街道を走ったのだが、上下ヒートテック必須なのと革手袋一枚では耐えられないこと、ホッカイロの重要性を身にしみて感じた(ほんとに軽装で行ったので4時間で行けるのが12時間かかってしまった)ので、厚着にヒートテック、ホッカイロ貼りまくり、手袋は二重と万全で挑んだが、多少寒さに耐えられるぐらいになっただけで完全な寒さ対策とはいかなかった。

  • 下半身が寒すぎる。極暖ヒートテックの股引を履いてるとは言え下半身はジーンズ一枚しか履かなかった。冬バイクなめてた。バカ
  • 下半身で冷やされた血液が上半身を巡るので上半身だけ重装備では意味がないことを知らなかった。冬なめてた
  • 革手袋の下に別な手袋をつけて意味なかった。ナックルガードが必須。冬なめてた。

 完全に冬なめてた。ここで心の余裕が3割ぐらいえぐられた。ただ、前回の長野旅行よりは対策はしていたので凍傷になりそうなぐらい冷える場面は少なかったかな...また手先や指先の冷えは足を左右に開いたり閉じたりを連続で繰り返すことでポンプとなって血液のめぐりがよくなるので、ニーグリップができないカブではそれができるので高頻度に行うことで対処した。(あとレッグシールドが風を直接当たるのを防ぐのでそれも助かった)

 御殿場ルートは険しくないとはいえ50ccにとっては険しい坂道やヘアピンカーブが多く、エンジンの温度や回転数にすごく気を配って運転したおかげか特にトラブルがなかった。箱根みたいな一速に入れないと登れない坂とかはなかった。

 御殿場についたのは午前五時ぐらいで、まだ日も昇っておらず真っ暗だった。御殿場でやっとロードサイド店舗が多くなったので山越えできたと実感し一安心。

道も2車線になったのでカブでも余裕を持った走りができた。

御殿場に入ってからは沼津までずっと下り坂なので楽に運転できた。

 

沼津市

沼津市内に着いたのは朝の6時。

疲れたので郊外のマックで昼食。そこの駐車場で今回の旅1枚目

 

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ふじさんちかすぎ

iPhoneのへっぽこ広角レンズなので小さく見えるが、目の前にかなりでかい富士山。さすが富士山のお膝元の県だなあ...ちょっとでかすぎて恐怖を覚えてしまうくらい。神奈川からもきれいな富士山を拝めるが神奈川からでもかなり大きい山に感じるのに、麓近くの街から見ると圧迫感を強く感じた。

 

朝食は朝マックで一時間滞在した。まあ沼津まで来るのに4時間もかかったからな...

マックグリドルソーセージエッグを貪りホットティーをすすりながら、地図で経路確認。沼津駅にとりあえず行ってみようと計画。

 沼津駅ラブライブの聖地らしいのでとりあえず行こうかと。「youは何しに日本へ」で外人も行ってたし(ラブライブは全く興味ない、というかアイドル物はあんま好きじゃない)

 

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沼津駅は意外に都会的。(北)福島駅的な雰囲気がある

駅前は福島駅な雰囲気があり、首都圏へ向かう電車も多くベットタウン的位置づけなんだろうか。

すこし駅前散策もしたかったが朝早すぎて店がどこも空いてないのと、今日中で浜松に向かいたかったので諦めた。

グーグルマップで沼津港が近いことがわかったので目的地を沼津港にしカブで向かう。

沼津港

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沼津港大型展望水門 びゅうお

プレスカブで沼津港へ向かうと真っ先にこれが見えた。かなり大型の水門で迫力がありぜひ入館したかったのだが朝7時だと全く開いていない。もちろん観光施設も全く動いておらず、市場で漁師が荷出しの作業で忙しそうにしていた。

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アニメとかドラマでよく見る場所

どこも空いてない観光施設を歩いて沼津港に来たことにすごく後悔した。本格的な漁港であるため魚料理は美味しいだろうというのを店に掲げられている食事メニューを見ながらしみじみ感じた。次回来る機会があれば沼津港で魚介を満喫したい...

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狩野川河口と沼津アルプス

狩野川河口と沼津アルプスと呼ばれる山々の形が非常に面白かった。さすが伊豆半島で火山活動が活発な場所だったんだなと感じる。写真では見えないが海の方を見ると伊豆半島が奥にずっと続いていてくすんで見える影響で伊豆半島は神秘的な場所に感じた。僕が平安時代歌人だったらここで一句詠んでいたのだろうがあいにく短歌の才能はないので歌は読まなかった。次回からは良い景観の場所に着いたら短歌なり俳句なりつくろうか。

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沼津港を振り向くと富士山がいた

 ここでも富士山の写真を撮っている。今回の旅で一番印象に残ったのは富士山だった。からみは東北生まれのカラスであるので成人するまで全く富士山に縁はなく、日本一の山というのは誇張した表現だと思っていた。特にテレビや教科書で紹介される江戸時代の富士山を交えた浮世絵は、浮世絵的な誇張した表現だとばかり思っていた。そして東京中心主義的な考えでその考えを他の地域に押し付ける悪い文化のように感じるときもあった。

 

 しかし、プレスカブを買ってから頻繁に出かけるようになり写真も撮り始めるようになったのだがそこで富士山に対する今までの自分の考えが変わった。

 

 稲村ヶ崎から見る富士山の景色や、鵠沼から眺める富士山の景色は浮世絵の描写そのまま忠実に再現しているということを強く実感した。

 

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稲村ヶ崎からの景色 富士山と江ノ島が見える 肉眼だと富士山と江ノ島は大きく感じる

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浮世絵の方。誇張した表現は多少あるものの肉眼で見た時の景観は上の写真とあまり変わらない

なぜ江戸の人々が富士山に魅了されそれを芸術に落とし込んだのか。それは富士山がどの山よりも大きく目立ち、四六時中働いていている時も、飯食ってる時でも、どんなことをしていても富士山が目に入るからだろう。当たり前なことだけど、あれだけ目立つ山だから人々の拠り所になるだろうしファンタジー的な幻想的な雰囲気も感じるあの山に魅了されない人など江戸周辺に住んでいる人には一人もいないだろう。からみもその一人だ。

閑話休題

 静岡にきて一番興奮したことは、目の前に日本一高い富士山の近くに行ったことだろう。あの壁のように大きい山が空を隠すようにそびえ立つ視覚的な圧迫感は静岡でしか味わえないだろう。

 

次回は千本松原~三保の松原までかけたらなあと思う。